お出かけ


「あの~お話ってなんでしょうか・・」 

「まあええ、とりあえずそこ座れ。」

「はい・・」 

「なんでよばれたかはわかっとるな。」 

「いや・・えぇ~今日の事ですかね・・」 

「そうや、おまえやってくれたな。」 

「でも、みんな喜んでくれていましたよ。

  すご~い とか 珍し~ とかいつもは僕に冷たい大人の方たちまで・・」 

「それで、調子にのってしもうたんか!?」 

「いや、別にそういうつもりじゃ・・」 

「ええか、何でもやりすぎたらあかん。」 

「でも、本当にみんな喜んでくれていたんです。」 

「最初はや、最初は。そりゃ、わてかてテンションあがったよ。 

 珍しいって。でも、最初はなんよ。」 

「はぁ・・」 

「ええか、例えば、たまには洗いもんでもやってやろうかとなる。 

最初はありがと~ってなるわ。でもな、毎日やってみ。 

当たり前になってしまう。むしろ、こっちがやってもらってありがとうって言う 

立場になってしもうた。どうしてくれるんや!」 

「なんの話ですか?」 

「だから、自分で自分の首しめたらあかんって事や」 

「はぁ・・」 

「あんさん最近まで、多方面で迷惑をかけて世間様を賑わせっておったやろ?」 

「えぇ、まぁ」 

「あんさんの好感度もだだ落ちや。 そやから、好感度を取り戻そうと、

長期休暇中のはずの今出てきたんちゃうか?」 

「・・・・」 

「図星やな。まぁ、作戦としてはええ。いいアイディアだとは思う。 

でも、問題はやり方や。いくらなんでもこんなにやったらあかん。 

見てみ~外に出て行く大人たちの顔。あきらかに様子がかわってきたやろ。」 

「あっ・・」 

「これじゃ、逆効果や、悪い事いわへん。そろそろやめとき。」 

「でも・・」 

「でもちゃう。わてなんか、さっきお客様から「すごい雪です。」 って電話かかってきたんやぞ。

 たまたま、わてが雨男だって話をしたお客さんやさかい、 

 これじゃ雪男だねって。雨男ちゃう雪男やって、

 これじゃまるでわて、 イエティーやないか、完全にイエティやないか。スガオくんどこや!」 

「なんかすいません・・」 

「わかればええ、はよやめるんや、 これから新町駅にいかなあかん。

 ボランティアやからせめて足元くらいよくしたいんよ」 

「でも、まだ在庫が・・」 

「そんなもん、来年にもちこせ。 いや、世界や、これからは世界や。」 

「はぁ・・」 

・・・・・

 雨もいやだな。

新町駅行ってきます。 

Town Tours

武蔵野交通株式会社 タウンツアーズ

0コメント

  • 1000 / 1000